
TS8230とEP-881Aどちらがおすすめ?
どちらもキヤノンとエプソンの主力モデルで、家庭用モデルのフラッグシップ機になります。


ちがいその1 インクのちがい
TS8230も、EP-881Aも同じ6色カラーで美しく印刷できますが、エプソンは染料のみ、キヤノンはブラックには顔料インクを採用しています。これは良く知られた両社のインクの差異なのですが、エプソンの家庭用モデルは昔から染料インクのみです。
染料インクはカラー写真に使われるインクである反面、文書の文字の印刷には向かないインクです。最新のエプソンの家庭用モデルの印刷結果は、顔料インクを搭載しているキヤノンよりも文字が茶色っぽくななります。昔に比べると随分改善されましたが、それでも、キヤノンのシャープさに比べるとなまぬる~い文字印刷になります。10年くらいのモデルは、文字がにじんだ青むらさき色になってしまい、とても文書には使えませんでしたので、それに比べると問題はない水準になっているのかもしれません。ですが、気になる人には気になるので、これは見のがせないポイントとして列挙させていただきます。
なお互換インクは、キヤノンは昨年のインクを踏襲、エプソンは、新しいインク(KAM)を採用しましたが、対応互換インクが発売されましたので、本体選択の基準から除外して考えていいでしょう。
ちがいその2 給紙トレイに入る紙の枚数がちがう
TS8230のほうが給紙枚数が多く、前面に100枚、背面トレイにさらに100枚入ります。それに比べ、エプソンのEP-881Aは前面に二段トレイがあり、普通紙100枚+はがきやL判が60枚入ります。背面にも手差しトレイがありますがこちらは普通紙1枚(封筒は3枚)しか入りませんので、おまけ的な感じですかね。
ただエプソンは二段あるため、日ごろから普通紙とはがき(もしくは写真用紙のL判)を分けて入れておける使い勝手の良さがあります。これもキヤノンであれば前面と背面に分けてたっぷり入れられるわけなんですが、たとえば、本体を書棚に入れて使う場合、背面トレイは棚の奥に隠れて、棚からプリンターを引き出さない限り使えません。このような場合は、エプソンのEP-881Aに軍配が上がると思います。
普通紙とL判写真用紙を二段に分けて入れられるメリットは、スマホとの連携がスムーズになる点にあります。スマホから印刷したいサムネイルを選んでタップすればそれで自動に電源が入りお好みの写真がプリンターから印刷されるわけですが、その都度トレイをさわって、普通紙をどけて、トレイの枠を動かし、代わりに写真用紙をセットするのはわずらわしく、プリントの楽しさが減ってしまうと思います。購入前の見のがせないポイントです。
で、どちらにすればいい?
以上二点をふまえつつ、あとはデザインで決めるのがいいかと思います。EP-881Aは有線LAN(TS8230は非対応)にも対応するなど、細微な違いもあり、また、TS8230はいろいろなおもしろ印刷ができるので、プリンターでものづくりをしたい人は、TS8230がいいと思います。
「ネイルシールプリント」や「マグネットシートプリント」や「ましかくプリント」がその例です。BD/CDのレーベルプリントはどちらも対応しています。
①前項に述べた大きな二点(インクとトレイ)のちがい
②デザインの好み
③細微なちがい
以上をふまえつつ決めると良いかと思います。
